インタビューレポート

山口さん

インタビュー回答者

NPO法人みんなのさぽーたーわっとな

代表 山口照美 氏

障がいを持つ子どもたちが地域で生活するために、地域との協働を目指して、2006年に市民団体を設立、翌年、NPO法人に。現在は函館市内にて、障がい児向けの学童保育所や障がい者向けの生活介護事業所など5施設を運営。
http://wattona.net/

侑愛会との出会い

最初は、個人的な関わりでした。私には自閉症児の息子がいます。息子が症状をあらわし始めた当時住んでいた地域の療育センターやことばの教室では十分な支援が受けられず、悩んだ結果、実家のある北斗市に移住しました。その時に出会ったのが、侑愛会の児童発達支援センター「つくしんぼ学級」だったのです。
つくしんぼ学級には4年間、大変お世話になりました。子どもへの支援はもちろん、家族への支援が充実していて、特に勉強会では様々な知識を得ることができました。それまでは暗中模索だった私が、今後の目標、将来への希望を持てるようになったんです。素敵な仲間にも出会うことができ、その仲間と一緒に立ち上げたのが「わっとな」です。

侑愛会から様々なサポートを得ています

私たちは2008年に障がい児を対象にした学童保育所を開設、その後、施設の数を増やし、2016年には生活介護事業所を開設しました。
侑愛会には毎回、施設の準備段階からコンサルティングをお願いし、開設後も年に数回、職員の方に訪問いただいてアドバイスを受けています。例えば、子どもたちが穏やかに過ごせるスペース作りや、安心して学習や作業に取り組めるようにするための工夫など。専門家からの具体的なアドバイスにはいつも本当に助けられています。

侑愛会の良さは、一人一人を個別に支援する姿勢

「障がい児」といっても、障がい特性や知的レベル、育ってきた環境は千差万別です。侑愛会の職員の皆さんは一人一人を受け入れ、「この子をどう支援していこうか」と個別に考えながら支援してくださる。その姿勢が徹底されているところが、素晴らしいと思います。
今、私たちの学童保育所や通所施設では、つくしんぼ学級の卒園児をお預かりすることがあります。その時には事前に教室にお邪魔してお子さんのことを理解し、先生からもお話をうかがって引き継ぎます。侑愛会さんから託されたバトンをしっかり受け止め、私たちも、一人一人のお子さんのために尽くしていきたいと思っています。これからも、侑愛会の皆さんとご一緒に、障がいを持つ子どもたちやご家族にとってより良い地域づくりに取り組んでいきたいです。