リスクマネジメントの取り組み

おしま屋

 

リスクマネージャーのコラム

 

「おしま屋」

 

 「おしま屋」は平成3年4月に「知的障害者 福祉工場」(定員20名)として開設致しましたが、平成24年4月からは新体系への施設移行により、就労継続支援A型(定員10名)と就労継続支援B型(定員10名)の多機能型障害福祉サービスの事業所に移行しました。

 

 作業内容は就労継続支援A型は、「弁当製造販売」を活動の中心に一般企業と同じ条件で雇用契約を結び、地域生活での社会的自立を支援しております。一方、就労継続支援B型は同法人内、25ヶ所のケアホームへの「食材提供業務」を主に行い、日中活動の機会を提供し、一人一人の個性や能力に応じて自立的な生活を営めるよう支援しております。

 

 「おしま屋」は利用者にとって、職場であると同時に社会自立の場であり、又、福祉施設でもあります。特に、弁当製造を行っている就労継続支援A型は、企業色を全面的に打ち出して運営しており、調理作業を行う工程上、庖丁やガス等の火気器具を扱う機会が多く、様々な要因がヒヤリハットになりうる可能性があります。だからと言って食品、調理器具を取り扱わないわけにはいきません。 又、就労継続支援B型に於いても、活動内容が「食材提供」という食品を扱う業務になるため、利用者の方々が正しい衛生観念を持ってもらうよう、支援していかなくてはなりません。そのためには、食品、器具の扱い方の手順書、ルールの確立が重要となります。食品の扱い方、調理器具の扱い方の周知徹底がヒヤリハットを軽減し、リスクを防ぐ、最大の防御となると考えます。

 

 最近、食品表示の虚偽問題がテレビ、新聞等を賑わせており、同じ食品を扱う者として、対岸の火事ではなく、しっかりとした認識を持って食品を扱わなければならないと、改めて考えさせられる報道であります。ヒヤリハットを防ぎ、安全・安心な食を提供することを第一に考えることが、利用者の方々の生活基盤の安定に繋がると考えます。

 

(2013年11月 おしま屋)

※気づきメモとは、事故やヒヤリハットに至る前に日常に潜んでいる危険に気づき、予想される事故に対して事前に対応をすることで、大きな事故を未然に防ぐ事を目的とされています。