- 乳幼児・学童期
- 子育て支援
- 当別地区
おひさま
児童発達支援事業所
- 児童発達支援
住所:〒049-0101 北斗市追分7丁目8-8
電話:0138-84-1505
FAX:0138-48-7800
施設一覧ゆうあいの運営施設・事業
障害者支援施設
住所:〒049-0282 北斗市当別697番地
電話:0138-75-3018
FAX:0138-75-2522
障害者支援施設
住所:〒049-0282 北斗市当別697番地
電話:0138-75-3018
FAX:0138-75-2522
障害者支援施設
住所:〒049-0282 北斗市当別697番地
電話:0138-75-3018
FAX:0138-75-2522
今回の研修は、例年行われている、法人施設でのリスクマネジメント事例検討として行われています。
一人ひとりが、「おしま屋」の従業員としての誇りを持ち、「共働」の精神のもと、毎日の仕事に従事している、お弁当屋さん「おしま屋」。
幼児期から成人期までの発達に関わる診療・評価・相談・療育のための総合機関としての役割を担っている「おしま地域療育センター」。
前身である「第二おしま学園」からTEACCHプログラムの理念をもとに、自閉症の特性に応じた支援を展開している「ねお・はろう」。
通園する幼児ひとりひとりの特性をふまえて、個別に環境設定をしていくことで、コミュニケーションの力を高め社会性を育てていくことを目指している「つくしんぼ学級」。
上記、4つの事業所から事故やヒヤリハットとして報告された事例、気づきメモとしてあげられた内容を集約したものなどが発表されています。
・異物混入防止のために
手袋を装着して作業をする場合、手袋を微少に切断して食物に混入させるおそれがある。そのために、食物の色のなかにあまりみられない青色の手袋を使用し、もし切断片が出てもすぐ見つけられるようにして、異物混入を防いでいる。
・事故の定義
身体的な被害や苦痛を伴った、明らかな身体的な被害を認めなくても、本人からの訴えがある場合。
・ヒヤリハットの定義
事故に至る危険性があった場合。
・事例1
男児が敷地外へ走り出す。看護師が距離を取りながなら他のスタッフにも声を掛け安全把握を行う。診察を終えた母親が玄関から出てきたため、そのまま母親と帰宅をする。
センター内のスタッフの連絡を可能にするため、携帯電話を受け付けに置き、それを持って利用者を追うことをマニュアルが作成される。
・事例2
理学療法を受けている時、立位保持具にて立位練習後に電動ベッドに腰掛けてもらうと、腰掛けた状態のまま、立位保持具を取り除こうとした際に後方に転倒をする。頭を軽く打撲する。
セラピストは、手の届く範囲にいるようにし、付き添いの母親に協力を依頼するなど、治療環境に工夫をする。
気づきメモの利用
気づきメモを随時提出するようにし、強化週間を年に2回設けている。気づきメモの意見をもとに
・手指消毒ボトルのスプレーの先を口に入れそうになることが考えられるため、ボトルの底をマジックテープで固定した。
・ドアの近くで遊んでいると、開閉するドアにぶつかるため、ドアを開閉する時に、ドアが移動する部分に赤色テープでマーキングをする。
・幼児一人での入退室を予防するため、ドアノブにストッパーを設置する。
・手洗い場のお湯で火傷を防止するため、お湯は赤、水は青、適温は緑でマーキングをする。
・机の角に頭をぶつけて怪我をするため、机の角に保護材を使用する。
・階段を上り下りする際にぶつからないよう、上りは赤色、下りは青色で進行方向を提示する。また、手すりにぶつかり怪我をしないよう、手すりに保護材を設置する。
はじめに
ねお・はろうでの投薬管理は多種多様であり、各寮それぞれ独自の方法で管理をしている。その中で、投薬ミスによる事故報告やヒヤリハット報告が挙げられている。投薬のし忘れや帰省時の持たせ忘れなどの投薬ミスの改善点を報告する。
改善点された投薬管理方法
投薬管理表(利用者名、病院名、受取日、最終日、担当者)をもとに、
・不定期薬を確認する。
・一人ずつ、時間帯(朝、昼、夕、就)ずつ順に行う。
・袋にマジックで各利用者カラーの線を引く。
・袋に日付を書く。
・袋に錠数を書く。
・不定期薬があればホチキスで留める。
・投薬準備用に、木曜日から水曜日の7日分ずつに分けて輪ゴムで留め、保管用の袋に入れる。
・投薬管理表に記入する。
まとめとして
チェック表を改善し、各手順を文書化し、統一した投薬ができるように投薬管理を行ったことにより、「投薬準備の分かり易さ」「投薬の分かり易さ」はより一層向上したと思う。
しかし、取り組み開始後も帰省時の持たせ忘れの事故とヒヤリハット報告が提出された。どちらも職員が「投薬準備し、保護者に手渡す」「処方された不定期薬を飲む」という、行為に起こったヒューマンエラーであった。チェック表というハード面を改善しても、職員というソフト面を改善していかなければ、今後も投薬ミスは改善されない。職員一人ひとりが責任を持ち、意識を向上させること が大切である。
「処方された薬を飲む」という単純な行為をいかにシンプルに、いかに的確に行うことが出来るか。この投薬管理についての報告をきっかけに、各寮それぞれ独自の方法で行っている投薬管理、投薬方法を27年度には、ねお・はろう全体として統一した投薬管理、投薬方法としていく予定である。
在園2年目、6歳男児、自閉症、重度知的障がい。
多動で、気になる物事があると、すぐに確認したい。活動への集中時間が短く、飽きやすい。待たされることが苦手。自分の思いを通そうとするあまり、他害行為がみられる。単語程度の不明瞭な言葉が、今年度から聞かれ始める。
他害行為の理由
・活動が飽きたから終わりたい。気になる活動に早く取り組みたい。自分の行動を大人に止められた。早く活動に取り組みたいのに、待たされた。お腹がすいた。眠い。お友達や大人に関わりたい。この様な理由から、叩く、噛みつく、つねる、引っ掻く。
他害行為の理由から支援を考える
・理由〜拒否の表現(コミュニケーションの発信の手段)、大人から伝えられる指示の意味が分からない、人とのやりとりの方法になっている、生理的な欲求がみたされない。
↓
・写真、絵カードを使用した、発信するためのコミュニケーションツール(要求、援助要求、選択)
・活動内容、場所、時間帯、順番が、見て分かる環境設定(室内の構造化、スケジュール、ワークシステム、手順書など)
・人とのやりとりを誤学習しないために、子ども同士で過ごす機会を一時的に減らして、大人と1対1で過ごす。他児と一緒に過ごす機会は、設定されたグループ活動で経験する
・興味関心を探り、安心して、集中して取り組みやすい活動を中心に、生理的な欲求にも配慮した日課を組み立てる。
他害行為の変化
・大人と1対1で過ごす機会が多い時期は、加害が減っている。
・加害が増える時期があったが、やりとりが上達し、子ども同士で過ごす機会が増えている。被害も増えているが、他児にかかわる機会が増えているからである。
かかわりの成果
・コミュニケーション手段を獲得し、やりとりの力が高まる。
・理解できる、安心できる環境設定の中で生活することで、活動に集中しやすくなり、行動が落ち着く。
・個別的に1対1の場面から、人との関わり方を学び、設定されたグループ活動に参加することを継続することで、自由遊びの場面でも、人と一緒に過ごせるようになっていく。
最後に
・ヒヤリハットは、重大事故を未然に防ぎ、子ども達の支援について考え、現在の支援方法や環境設定を見直すきっかけになり、療育の質を高めることになる。
・これからも職員間で園児の支援について話し合う機会を大事にしながら、たくさんのヒヤリハットを報告しあって、質の高い療育を提供することを目指していきたい。
リスクマネジメント委員会 責任者 川又賢一