リスクマネジメントの取り組み

グループホームすばるにおけるリスクマネジメントの取り組み

 

グループホームすばるの概要

 

グループホームすばるは、平成27年11月に開所いたしました。場所は、北斗市当別の小高い丘、ゆうあいの郷に位置します。入居者は6名のグループホームです。その他に、短期入所1名を併設して運営しています。入居されている方は、すべて成人男性で、自閉症スペクトラムの方々です。

 

リスクマネジメントの取り組み

 

 グループホームすばるでは、事故を起こさない、虐待が起こらないためには、常に利用される方を主体として考え、一人ひとりの豊かな暮らしの実現に向けた取り組みを実行することが大切であると考えています。そこで私たちは、日頃から連携している障害者支援施設の「星が丘寮」と毎月1度「生活改善検討委員会」を実施しています。この委員会の目的は、

 

・利用(入居)されている一人ひとりの立場に立って暮らしを考える。

・「暮らし」を考える視点は、多様で異なる意見や視点があることを理解する。

・上記のことを踏まえながら、利用される方への支援全般について一貫性のある統一された支援方法を周知し共有していく。

 

ということにあります。

 

委員会は、支援員から管理者まで様々なポジションのスタッフが参加する場となっており、毎回、暮らしに関する様々なテーマ(例えば「食事」「住環境」「衣服」「余暇」「入浴」・・・)を決めて話し合いをしています。

 

・入居されている○○さんはきっと(または自分自身だったら)こういう食事がいいなぁ・・・

・入居されている○○さんはきっと(または自分自身だったら)××について選択できる機会が欲しい・・・

・見学をした他の事業所では、こんな素敵な環境を提供していたのだけれど・・・

 

 など参加するスタッフがそれぞれの視点や感じていることを発言していきます。全会一致する意見もあれば、最後まで悩ましい内容もありますが、毎回、現時点での集約した考えを取りまとめ、参加できなかったスタッフに後日開催する全体会議やチーム会議の場で伝達していきます。毎年同じテーマを振り返りながら取り組んでいますが、変わり得ない視点もあれば、数年前にまとめた考え方が、必ずしも現在に当てはまらないこともあったりと、「暮らし」とは奥深いことに気づいたりします。ただし、毎回共通して出てくるキーワードには、「個別的」というワードが多く出てきます。集団で暮らす場である以上、一つの決まりごとが大切になることもありますが、基本は「一人ひとり」の暮らしをどう実現するかが肝要だよね!ということをスタッフ皆で再確認する場になっています。

 

 「豊かな暮らし」話し合うことで、決してあってはならない「虐待」の遙かに遠い反対側からスタッフ皆で考えるということが、この生活改善委員会の特徴であり、リスクマネジメントの初めの一歩ではないかと考えています。

※気づきメモとは、事故やヒヤリハットに至る前に日常に潜んでいる危険に気づき、予想される事故に対して事前に対応をすることで、大きな事故を未然に防ぐ事を目的とされています。