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リスクマネジメント委員会主催の研修会が開催されています。
日 時 平成22年7月27日(火)13:30〜16:00
場 所 地域交流ホーム「夢」
テーマ 『福祉現場のリスクマネジメントのための職場づくりとスキルアップ講座』
講 師 北海道総合福祉研究センター 五十嵐 教行氏
・リスクマネジメントは誰のために→利用者のため
・知っているだけの知識ではだめ→使える(使いこなす)知識
・個別対応(ケースワーク)→ひとまとめにしない。一つずつクリアにしていくの繰り返し→やっと安心を提供してます、と言える。
1)災害(台風、地震など)
2)事故(火災、設備事故、介護事故、施設内感染、盗難、労災事故、交通事故など)
3)経営(提供サービスの質、コンピューターシステム障害、コンピューターウイルス、利用者情報漏洩、セクハラ、職員の不正行為、職場内いじめ、入所者スキャンダル、施設スキャンダル)
4)社会(施設侵入、マスコミからの批判、中傷)
1)「絶対安心」という保証を購入したい気持ち
2)信頼に値するかどうかという視点
大事に至らせないためのチェックポイント
1)コミュニケーション能力
a.入居者に対して見下しや無視、見放してはいないか
b.わかりやすい説明ができているか
c.入居者の心理を理解しているか
d.入居者の不安や不満を放置していないか
e.入居者に対して不適切な言動をしていないか
f.職員間の連携はとれているか
g.管理者への報告は適切な内容か
2)専門的な能力
a.専門的な知識に裏付けられた技術を提供しているか
b.タイムリーに職場内研修を実施しているか
c.勉強会などを実施しているか
d.最新のマニュアルが整備されているか
e.指導者によるOJTなどは実施しているか
演習 テーマ「椅子から落ちる」を題材に話し合う
a.3〜4名のグループに分かれ、うち1名が椅子から落ちる。このときの様子を講師へ伝える。
b.伝える側と伝えられる側のポイント
・ 肝心なことを上手く伝えられないと、「みんなで気をつけましょう」で終わってしまう。
・どんなコミュニケーションがあればたくさんの情報が出てくるか。
・もっと伝えたいという気持ちにさせること。
・伝える、のではなく、伝えられればいい、映像が浮かべばいい、再現させられればいい。(多種多様な表現を駆使する)
・聞き上手な人には、いっぱい話したくなる。
・上司は部下と一緒に考えるスタンスをみせるべき。
リスクマネジメントの組織づくりをしようとしたとき、目的をはっきりさせる!
日総研出版 監修・執筆 五十嵐教行氏/執筆 間 裕子 氏
〜抜 粋〜
1)新人介護スタッフが考える「働きやすい職場」
・自分の給与面(有形の報酬)よりも働く現場での環境面(無形の報酬)を重視している。
2)学生が考える「働きたい職場」
・上司や先輩スタッフとのコミュニケーションがしっかりとれて、人間関係の良いところを求めている。 一般企業に派遣されている女性たちも、「働きやすさ」の条件として、自分に対する待遇より人間関係の方を重視している。
3)介護スタッフのやる気を喚起するポイント
・プライベートな話はできていますか。
・良い雰囲気をつくる
・試されるような聞き方はつらい
・利用者が一番気を遣っている
・話をきちんと聴くという意志を伝える
・真摯に対応しているか
4)自信をつけていく方法
・できないものが何かがはっきりすれば、それをできるようにするためにはどうしたらよいかと、次に進むことができる。
・できたものをできた順番に積み上げていくようにすると、達成感が増えていく喜びを感 じることができる。
・簡単なものをやって、成功体験を重ねていくことが大切。
研修会に参加して
講師をされた五十嵐氏のエネルギッシュな講義に引き込まれ、お話もひとつひとつかみ砕いた内容で、普段、リスクマネジメントや職場の環境などについて、あまり関わりのない職員でも理解しやすい内容ではなかったかと思います。また、「椅子から落ちる」という題材で、演習という参加型のグループディスカッションは、講師からの一方通行ではなく、参加する側から様々な意見を発信して、 講師と参加者の相互のやりとりができ、有意義な時間ではなかったかと思います。
川又賢一