リスクマネジメントの取り組み

侑ハウス(2015年7月)

 

「侑ハウス 窓用手すり」

 

はじめに

 侑ハウスは、平成13年1月に開設した障害者支援施設です。現在、40名の利用者の方が暮らしています。日中活動として、椎茸栽培や、乾燥椎茸等の作業を行っています。 最近、侑ハウスでのリスク管理の一環として、全居室の窓に手すりが設置されました。この設置事例から、気づきと対策の結果について振り返ってみたいと思います。

 

気づき

 侑ハウスの建物は管理棟を挟んで10名ずつのユニットが4つに分かれて、すべて個室という構造になっています。その2階の窓からは下の敷地や一般道路が見えています。床から窓までは充分な高さがあり、今まで窓際で特に危険なことは一度も起こっていませんが、ここに気づきを感じた職員がいました。

 開設から14年が経ち、全体の平均年齢が上がり、個別の疾病による移動時の見守りが増えたことなど利用者の身体面の変化、あるいは精神面の変化がありました。また、高さのあるベッドに買い換えた場合、窓から身を乗り出しやすくなる危険性などが気づきとしてあげられました。

 

対策

 気づきへの対策として、窓用手すりを全居室の窓に設置しました。重視したことは、もしベッドの上で立ち上がった場合でも腰にあたる位置に設置し、転落を防止できる高さであること。また、安全面の他に、窓から見える外の景色をできるだけ遮らないこと、加えて居室という生活空間を邪魔しない手すりであること。

窓用手すり写真

 

 上の写真のように、もともとの窓枠と同じ素材を使用し、また、全面を覆うことなく設置しました。このため、内側から見ても外側から見ても圧迫感は少ないと考えています。以上、侑ハウスでの窓用手すりの設置紹介でした。

 

(2015年7月 侑ハウス)

※気づきメモとは、事故やヒヤリハットに至る前に日常に潜んでいる危険に気づき、予想される事故に対して事前に対応をすることで、大きな事故を未然に防ぐ事を目的とされています。