サイト新着情報

2025年05月01日
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ワークショップまるやま荘におけるハラスメント問題に関する調査報告と今後の取り組みについて

昨年、ゆうあいが運営する入所施設「ワークショップまるやま荘」において、職員から匿名で管理職によるハラスメントに関する訴えがございました。この件はNHKでも報道されました。法人としての誠実かつ主体的な対応がまったく不十分であったことを、深く反省しております。

この状況を厳粛に受け止め、法人としてハラスメント問題に適切に対応する重要性を認識し、第三者を交えた調査を実施する決定をし、本年1月、専門家を交えた調査委員会を設置し、ハラスメントの有無に関する事実調査および認定を依頼いたしました。調査はおよそ3か月間にわたり行われ、2025年4月に報告書が法人へ提出されました。

報告書によりますと、数十件にわたるパワーハラスメントの疑いがある言動について詳細な調査が行われましたが、いずれのケースにおいてもパワーハラスメントと認定されるには至らなかったとの判断が示されました。

この判断の理由としては、伝聞情報のみであったこと、行為時から長期間が経過しており具体的な状況が明確にならなかったこと等の他、業務の適正な範囲内であるとの評価がされたものもありました。

他方、報告書においては、ハラスメントの訴えが生じた事実をしっかり見すえる必要があり、今回の問題の背景には、管理職と職員の間に「溝」が生じていたことが指摘されました。そして、「溝」が生じた背景として、職員が管理職に相談しにくい雰囲気が形成されていたこと、さらに、ハラスメントを受けたと考える職員が早期に申告できる体制が法人内に十分整備されていなかったことが指摘されました。

報告書を受け、職員が管理職に支えられていると実感できる環境、また管理職が法人に支えられていると実感できる環境の不足がこの事案の背景にあると改めて認識し、率直に相談できる環境が整っていなかったことや、ハラスメント相談窓口の存在が十分に認知されていなかったことを深く反省し、これらの課題に、真摯に向き合い、法人全体で改善に取り組む所存です。すでにいくつかの改善策を実施し、職員の心身の健康を守るため、外部カウンセラーによる相談窓口の設置を目指すとともに、ハラスメント相談窓口の拡充に取り組んでおります。これらは職場環境改善の第一歩にすぎませんが、今後も努力を継続してまいります。

また、今回の事態のなか、適切に対応できる仕組みが法人にあれば、管理職、職員双方にとって望ましい解決を早期に導くことができた可能性があったこと、「ワークショップまるやま荘」の事案だけでなく、法人内の事業所において問題が見いだされた際、法人が早い段階で関与し、解決の道筋をつくるべき場面で、それを怠り、事業所内の問題を放置してしまったケースがあった可能性を反省し、二度とそのような事態にならないような体制作りにも励みたいと思います。

このたびの問題は「ワークショップまるやま荘」に限らず法人全体の課題であることを肝に銘じ、すべての管理職が従来の指示型の態度を改め、職員と積極的にコミュニケーションを取る姿勢が求められています。

今回の事案を通じて、法人では深い反省とともに、さらなる改善に向けた取り組みを進める決意を新たにしております。今年度より開始した改善策に加え、さらに具体的で実効性のある施策を模索し、職員が安心して働ける環境づくりを目指してまいります。関係者の皆さまのご理解とご支援を賜りながら、法人一丸となって信頼回復に努める所存でございます。

何卒、皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます。

 

2025(令和7)年5月1日

社会福祉法人侑愛会 理事長 祐川暢生

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