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侑愛会からのお知らせ
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新生園では、今年2月1日に利用者で初めての陽性者が確認されて3月5日に収束するまでのあいだ、利用者21名、職員17名、あわせて38名もの感染者が発生するクラスターが発生しました。
ゆうあいが経験する初めての施設内クラスター事案。職員の方たちは、自身の感染も不安険に晒されながら、PPE(個人防護具)を身につけながら果敢に毎日の支援に臨みました。新生園は、いかにしてこの難しい局面を乗り越えることができたのか。この経験を今後の教訓にさせてもらうために、座談形式でインタビューをして記事にすることにいたしました。
日付:5月19日(木)
場所:オンライン(今般の状況を鑑みて現場取材を断念)
話し手:折目園長、東課長、玉野課長補佐、十文字課長補佐、他3名
聞き手:ゆうあい編集委員(松田、東口)
施設の概要
名称:新生園
種別:障害者支援施設
定員:80名(平均年齢53歳)
発生:クラスターが発生したのは、D棟の4寮と5寮。写真右下の建物。
クラスターの経過
2月1日~3日
4寮の利用者2名に陽性が判明。翌日には利用者8名と職員7名の陽性が判明。クラスター事案となる。3日間で感染者は19名まで増える。
2月4日~9日
利用者と職員合わせて10名の陽性が判明。
2月中旬~後半
最終的な感染者数は利用者21名、職員17名となる。
3月5日
健康観察期間終了、収束。
感染発生時を振りかえる
1月後半に明生園で陽性者が出てから感染が身近に迫っているという危機感があって可能な準備や対策をはしていましたが、、、発熱者の検査結果が陰性であることを祈るような思いで待っていました。陽性でも病院には入院できず帰寮することが分かって、すぐにゾーニング(清潔区域と汚染区域の区分け)、利用者の方たちの体調確認などをしました。感染の経路は結局分からずじまいでしたが、職員が持ち込んだ可能性が高いと思われます。最初の二人だけに留まってほしいとの願いも空しく、翌日には一気に拡がってショックは大きかったです。他の寮との往来により、自分を介して拡げていないか不安がありました。それでも、発生直後から多くの作業(各種感染対策、利用者支援、職員フォロー、保健所や行政対応など)が必要とされ、不安に怯える暇はありませんでした。拡がりを最小限に食い止めたいと思いつつ、集団生活の場であるため拡がりは避けられないのではないかという恐怖感が入り乱れていました。
職員体制や宿泊場所の確保などについて
次から次へと職員が陽性になっていくので、発生後しばらくの間は、職員体制の確保が一番の課題でした。それでも、レッドゾーン勤務を拒否する職員はなく、本当にありがたかったです。初日は、誰が感染しているか分からないまま職員の多くは遅くまで勤務したあと、当別の宿泊場所などに泊まってもらいました。その後も、家族への感染不安から帰宅を望まない職員について法人全体でサポート(宿泊場所の調整や食事の手配など)してくれて本当に心強かったです。新生園だけでは絶対に乗り切ることは出来なかったと思います。
利用者の方々への支援、保護者への理解などについて
日中活動もなく、職員もPPEを装着して物々しい姿で支援するため、大きなストレスを与えてしまって本当に心苦しかったです。それでも、利用者の方々は何となく状況を察してくれて、一緒によく耐えてくれました。重症化する方もいなかったのは幸いでした。ご家族の方々もたくさんの不安があるでしょうに優しい労いの言葉をかけてくれたり、「頑張って」と言ってくれて救われる思いとなりました。
今回の経験を通して感じたこと、伝えたいこと
基本的感染対策(マスク着用、三密を避けるなど)の徹底。徹底しても感染を完全に防ぐことは出来ないかもしれないが、後悔しないように平時よりしっかりした対策に努めること
インタビューを通して(委員からの感想)
リアルなお話を聞けて、非常に勉強になりました。私たちの園でもいつ感染が発生するかもしれず、今日のお話を持ち帰って普段から出来ることを積み重ねていきたいという思いです。ありがとうございました。