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11月28日(火)、後期新任職員研修会を開催しました。
ここ数年は新型コロナの影響でオンライン形式での開催が続いていましたが、今回は集合対面形式で実施することができました。場所は、七重浜住民センターれいんぽ~です。
当日は38名の新任職員が参加しました。4つのグループに分かれ、午前午後と二部にわたってグループワークを行いました。グループワークでは、参加者が事前提出したレポート「この仕事について思うこと、考えること」に関すること、日頃の業務についての困り感や悩みの共有、感動した場面などを披露、するなどしてこの仕事の価値ややりがいについてあらためて考え合う機会となりました。
新任職員を対象にした研修は、今回の研修が最後のプログラムとなります。来年度以降は、今春に入職した新人職員も先輩となって後進の育成やフォローに努めていってくれることでしょう。
最後に、参加者が事前提出したレポート一編をご紹介いたします。
ご利用者の方々にとっての「家」が、私の職場である。
丸一年勤務させていただき、腹の底から実感したことである。「家」ではあるが、特殊な条件が備わっている。健常者で、選択の自由がある我々であれば、「家」といっても帰りたくない時はどこかで一夜を過ごし「帰らない」という選択肢を選ぶことが出来る。しかし、障がいをお持ちのご利用者で、なお且つ施設へ入所している皆様は、何があっても、どんな気分であろうとも、帰る場所はただ一つ、この「家」の役割を担う施設なのである。
では、ご利用者の方々にとっての「家」が職場である私は、ここを「帰りたい」と思う場所に出来ているのだろうか。第一に覚えておきたい事は、ご利用者の皆様にとって、かけがえのないお身内やご家族には、我々のどんな支援も叶わないということである。例えどんな経緯をお持ちだったとしても、我々職員は、どんなに心を尽くしても超える事は出来ない。履き違えてはならないのである。皆様の背後には、涙を呑んで預けなければならなかった大きく温かな存在がある。その存在の代わりにはなれないが、せめてお預かりしているご利用者の皆様が、安全に、安心して、健康に暮らせることが「家」に繋がるのではないだろうか。「家」とは、衣食住の確保はもちろんであるが、感情を持ち帰る場所でもある。外で楽しいことがあれば、共に分かち合い喜びが倍になり、悲しい事や悔しいことがあれば半減して楽になる。お身内やご家族であれば自然に行う事も、我々はお一人おひとりのご利用者に合った専門的な技術や支援を用いて寄り添う必要がある。
第二に、ご利用者の皆様の「家」にお邪魔させて頂いている感覚を覚えておきたい。誰しもが、自分の事は自分でやりたいのである。それを、自宅ではない場所で、見たこともない他人が、身の周りのことはおろか、自分の感情にまで割り入ってくるのである。集団生活のルールもある。しかし、もし自分の話を聞いてもらえず、頭ごなしに善悪を決めつけられたら、居場所がなくなってしまう。誰にも会いたくない、誰とも口をききたくない日もある。それを丸ごと投げ出しても、受け入れてくれる場所が、自分の「家」であり、帰りたい場所ではないだろうか。支援員、というだけで、職場である、ということだけで「家」という最もプライベートな空間に当然の如く足を踏み入れているが、実は、私が、障がいをお持ちの皆様の広い懐に許されて、大事な人生の1ページに載せて頂いているのである。
後期新任研修を受けさせて頂く立場の私は、現場で、障がいをお持ちの皆様を師と仰ぎ、先輩方から確かな知識と経験が生み出す徹底した個別支援を学んでいる途中である。皆様が帰りたいと思う「家」を目指し、共に次のステップを目指したい。