NHKニュース報道をうけて

5月24日、NHKニュース番組のなかで、当法人で一昨年度、昨年度とご利用者への虐待、あるいは虐待疑いの事案が発生し、行政機関の特別監査を受けたことが取りあげられました。またNHKのホームページ上にも放送内容とほぼ同じ記事が掲載されました。

このたびの報道を受けて、私たちは、法人内で起きた虐待によって被害を受けられた利用者ご本人、そのご家族、関係する方々に対しまして、改めて心よりお詫び申し上げるとともに、虐待防止に向けた取り組みを真摯に重ねていくことを今一度誓いたいと存じます。虐待事案が起きた当該事業所だけの問題ではなく、法人全体の問題として受けとめ、人権を守る私たちの努力に何が足りなかったのかを反省し、虐待のない事業所運営の構築に努めて参ります。その努力はすべてに優先する取り組みであると考えております。

これまで法人内の入所施設を中心に「支援の見える化」を進めるために「安心ビデオ」（録画装置）の設置をおこなったほか、虐待事案が繰り返された施設においては、地域の識者に委員を委嘱して、虐待の要因等を外部の目から検証し、ご助言をいただく第三者検証委員会を立ちあげております。権利擁護、虐待防止に関する研修会の開催、全職員が専門性を向上させるためにインターネットを使ったオンデマンド研修を受講する仕組みを採りいれるなど、取り組みを重ねております。

福祉事業分野では、報道にもありましたように、深刻な人材確保難が続いておりますが、それを虐待発生の言い訳にすることはできません。職員の専門性と支援者としての資質の向上、そのために求められる事業所内、職員間のよりよいコミュニケーションの模索を進めて参ります。それらを通して、侑愛会に対するご利用者、ご家族、地域の皆さまの信頼を回復していきたいと考えておりますので、今後とも、どうぞ皆さまのご協力をお願い申し上げます。

 

令和6年5月25日

社会福祉法人侑愛会　理事長 大場公孝